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2016年8月8日

 本プロジェクトでは,複雑なIoT機器,ネットワーク,サーバおよび様々な情報で構成されるIoT空間のセキュア化を,インド工科大学デリー校の電気・電子技術と九州大学の情報科学技術を融合させ実現する.さらに本プロジェクトでは,研究開発に留まらず,IoT空間サービスを提供する人間やそのサービスを利用する人間が安全にIoT空間を利用するための訓練や教育を実施する.
 本プロジェクトでは,上記の研究課題を6つのWorking Package(WP)に分けて,各WPがお互いに協力し合いながら研究を進めていく(下図を参照).また,各WPには,インド側と日本側のそれぞれの研究代表者を配置しており,WP内でインドの研究者グループと日本の研究者グループが互いに交流しながら研究の成果を公表していく.

WP1: Foundations for Building Secure Embedded Systems/Binary Code Analysis

研究グループ:
IITD: Sanjiv Prasad, Subodh Sharma
Kyushu Univ.: 久住 憲嗣

本WPでは,セキュアなIoTシステムを簡便に開発することができるIoTデバイス向けフレームワークに対する要求を整理する.さらに、応用ごとに異なる要求を記述し(半)自動でIoTデバイスを設定するための開発環境のプロトタイプを実現する.これらの成果を元に,IoTデバイスフレームワークに対する応用ごとに異なる要求を記述するための言語設計を行う.また,記述された要求から設定情報やデバイス上で動作するプログラムを自動生成するコード生成器を開発し.応用ソフトウェア開発を通して言語及び生成器の有効性を確認する.

WP2: Security performance/power trade-off in IoT processor

研究グループ:
IITD: Smruti Ranjan Sarangi, Shouri Chatterjee
Kyushu Univ.: 谷口 倫一郎, 井上 弘士, 小野 貴継

本WPでは,インテリジェントセンサーやエッジコンピューティングノードに搭載されることを前提としたセキュリティ指向の低消費エネルギー・プロセッサシステム・アーキテクチャを開発する.安全性と低消費エネルギー性のトレードオフを調整可能なマイクロプロセッサならびにメモリシステムのアーキテクチャを検討し,ハードウェア設計やシミュレーションによりその有効性を評価する.

WP3: Develop an application layer trusted framework

研究グループ:
IITD: Ranjan Bose, Subodh Sharma
Kyushu Univ.: 金子 晃介

本WPでは,IoTアプリケーションを開発する際に,エンジニアがセキュリティを考慮した安心・安全な設計ができるIoTアプリケーション開発用フレームワークを研究開発する.特にデバイス間の接続やデータ共有について,利便性が高く且つセキュリティの高いフレームワークを研究開発する.また,そのフレームワークを利用したアプリケーションを開発し,教育の現場で利用してフィードバックを得ることで,フレームワークの改善を行っていく.

WP4: IoT security and education

研究グループ:
IITD: Ranjan Bose
Kyushu Univ.: 岡田 義広, 馬 晨光

本WPでは,IoT専門教育のための教材開発と教育実践を目的とする.収集するセンサーデータと共に得られた脅威情報をLinked Dataとして登録・蓄積することにより,即応的に教材コンテンツに反映可能とする.これにより連携国の研究者ともセンサーデータや脅威情報の共有が可能となる.また、開発する教材フォーマットは国際標準に対応させ,教材の閲覧システムはラーニングアナリティクスのための学習履歴情報を収集できるものとする.高等教育向けSPOC(Small Private Online Course)として教材を開発し連携国の大学内で教育実践をする.その後MOOC(Massive Open Online Course)として教材を開発し国内外に公開する.ラーニングアナリティクスにより教材コンテンツを精査し改善を図る.ラーニングアナリティクスのための学習履歴データの可視化ツールの開発も行う.さらに、小・中・高教育向けにゲーム性を取り入れた対話型教材の開発を行う.

WP5: Specialist education

研究グループ:
IITD: Ranjan Bose
Kyushu Univ.: 岡村 耕二, Mohd Zafran B Abd Aziz

本WPでは,サイバーセキュリティセンターで保有しているサイバー演習装置にIoT空間システムの演習を可能とし,本研究で開発する安全なIoT空間システム上での操作運用に関する演習を行う.また,新たに発見された脅威を即座に演習教材として取り入れる技術を研究開発する.

WP6: Cloud Security for IoT

研究グループ:
IITD: Sanjiv Prasad, Anupam Joshi
Kyushu Univ.: 櫻井 幸一, フォン ヤオカイ, ダニロ ヴァスコンセロス ヴァルガス, ス ジャウェイ

本WPでは,暗号,機械・深層学習などを??用してIoT空間のための安全なクラウドの実現を目指す.また,本WPでは,IoTに特化したマルウエアの脅威の解析と,クラウド環境でのセキュア化に深層学習の適用を試みる.特に未知の攻撃に対する対策は,サイバーセキュリティの重要課題であり,本WPでも,挑戦的に取り組む.